第7回 定年女子フォーラムを開催しました【第1部レポート】

第7回 定年女子フォーラム
定年女子の生き方・働き方をシフトするには?~“私の未来”をデザインするためのワーク&トーク~

今回は対面とオンライン両方のハイブリッド開催。1部、2部とも会場にはおよそ50名ずつ、オンラインは各回4名×2グループの参加でした。

【概要】
■日 時 : 2024年2月12日(月)10:00~16:40
■会 場 : 東京ウィメンズプラザ1階 視聴覚室
■形 式 : 対面+オンライン

◆第1部 これからの私が、できること、やりたいこと、求められること
ナビゲーター:石崎公子 (定年女子トーク実行委員会 委員長)

◆第2部 パネルディスカッション
「定年女子の生き方、働き方、いろいろ」

【特別協賛】
足と歩行の未来開発ラボ アシタスタイル

第1部:オリエンテーションとワーク&トーク
『これからの私が、できること、やりたいこと、求められること』


 
第1部では「これからの私が、できること、やりたいこと、求められること」を探って、オリエンテーションとワークショップを行いました。

◇定年女子の「これから」の生き方・働き方

人生100年時代の現状では、定年後の時間はこれまで働き続けた時間よりも長く、1971年に制定された「中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法」は、2021年の改定により70歳までの雇用機会確保が努力義務となったとはいえ、企業が雇用を約束する形ではありません。

実は、シニア(54~64歳)の仕事の選択肢は第1回定年女子フォーラム開催の2019年に比べると格段に増えています。就労意欲も、年を重ねると「収入」よりも「健康や老化防止」が目的となっていきます。

それでは、定年女子は「何のために働く?」「いつまで働く?」「どのように働く?」「どのように生きていく?」のでしょうか。ワークショップを通じて探ります。
 

◇【ワーク】定年女子にとってのキャリア

今の若い世代はキャリア研修を受けるようになってきましたが、定年女子世代はキャリアを学ぶ機会がないままここまで来た人が少なくありません。

キャリアは人生そのもの。これまでは決められたキャリアを進んできた方も、これからは自分のキャリアは、自分でデザインしなくてはなりません。「何か正しい道を知りたい、教えてほしい」と思う方もいるかもしれませんが、自分の道は自分で探すしかないんです。なぜなら同じことをやっても、人によって感じ方は違うのですから。結局ロールモデルなんてないんです。

実は自分の中に答えがあります。自分を知ることが第一歩になるのです。

そこで、キャリアデザインを考える手法の一つ、「Will」「Can」「Must」の3つの輪を利用して、参加者がそれぞれ自身のキャリアをデザインするワークを行いました。

●「Will」は「やりたいこと」
●「Can」は「できること」
●「Must」は「役割」

まず考え方の説明の後、参加者はそれぞれ、自身の3つの中身を考え、書き出すワーク(約20分)に取り組みました。大事なことと知りながらも、このように時間を取って考える機会はないので、皆さん真剣です。


 

◇定年女子の5年後、10年後「時間は有限」

ワークを終えて、あらためてこれからのキャリアを考えました。介護などの人の助けが必要のない健康な状態でいられる「健康寿命」の平均は、日本では男性は72歳、女性は75歳です。私たちに残された時間は長いけれど短いのです。

「今」は、5年後、10年後の自分のための“蓄積”の時間です。しかも自身も環境も変化していくのですから、今書いた「Will」「Can」「Must」も、今のあなたと5年後のあなたとでは、その輪の大きさやバランスも変わっているかもしれません。
 

◇【トーク】感想を共有する

最後にグループ内で今日の感想を語り合いました。このトークの時間は、参加者それぞれが口に出して説明することで、まとまっていない「何か」を掴んだり、他の人の話しから自分では思いつかない「何か」を知ったりと、どのグループも活気があり楽しそうでした。

「ワークは自分に対して“見える化”したのがよかった。特にやりたいことなんかないと思って始めたが、書いているうちに自分のやりたいことや自分にとって何が大切かが見えてきた」

「言語化することで、やりたかったことや期待されていることが明確になる」

「仕事のことばかり考えてて、仕事だけだと生きづらいと感じていた。好きなことを考えられるようにしたい」

「自分の経験に応じて、やりたいことが増える人生にしたい」

「65歳まで今の会社で仕事して、70歳まで働くつもり。やりたくないのをやるのは嫌」

「65歳まではWワーク。71歳まで地域に貢献する仕事がしたい」

「会社をやめたとしたら、何をしたらいいんだろう。自分は何をして生きるかを考えさせられた」

「他の人の話を聞いて、自分がやりたいことを思い出した」

「3つの輪がつながっていることに気づいた」

「Mustを書くのは難しかったけど、Willはいろいろ書けたので、自分は自由だと思った」

「女性ってたくましい、しなやかだと思った」

「自分らしく、美しく生きたいと、勇気もらった」

「やりたかったこと、やれなかったことに気づいた」


 

◇【第1部 まとめ】

いくら「Will」を書こうとしても、「Will」には自分が知っていることしか書けないのです。いろいろチャレンジしてみると、新しい「Will」に出会える機会が増えます。「Can」はこれまでの経験から生まれます。要は経験次第。まずやってみるしかないのではないでしょうか。

私たち定年女子は、うじうじ考えるだけじゃなくて、まずはいろいろ知ってみましょう!やってみましょう!から始められればと思います。
 
★★★★

◆第7回定年女子フォーラムレポート【第2部-前編】に続く 

 

【特別協賛】
足と歩行の未来開発ラボ