アクティブ・ブック・ダイアログ(ABD)第2弾の開催レポート

「第二の性」が有名なボーヴォワールが書いた「老い」。
上下巻でそれぞれ3000円くらいうする名著だそうですが、NHK「100分de名著」で、上野千鶴子さんが易しく解説しており、課題図書は、そのテキスト。

前回のABDで取り上げた「 勝間式ロジカル不老長寿」では、人生100年時代の長生きリスク、「お金」と「健康」と「人間関係」をどう解決するか、でした。
今回の課題図書の著者、上野千鶴子さんのスタンスは、勝間和代さんとは真逆?!
キレイゴト抜きに「老い」の実態を暴くというのが、課題図書でした。

◆日 時  2021年11月28日(日)9:00~12:00
◆開催方法 オンライン
◆課題図書 (NHK100分de名著)ボーヴォワール『老い』上野千鶴子著
◆ファシリテーター あいばやすこさん
◆サポート  ふせまりさん

参加者は、
・課題図書(各自が事前にご用意。電子版でもOK)
・タイマー(キッチンタイマーなど。スマホでも可)
を用意して参加します。

課題図書には、共感しつつも刺激的なフレーズがバンバン出てきました。
老いは本人より周囲の人に明瞭に表れる。
老いには、生理的「老い」、社会的「老い」、文化的「老い」、心理的「老い」があって、心理的「老い」が最も遅れるから、心はいつまでも年をとれない。
日本の場合は老いを家族が隠す。「引き際の美学」取り繕いは、老いへの嫌悪の表われ。
老い差別と女性差別は似ている。

結局のところ、誰も老いを知らないということだけは確か。老人たちは、七十、八十、九十歳がどんなものか発見する過程なわけで、老いという新しい冒険に乗り出している、ですって。

今回の課題図書は、「老いをそのまま受け止めよう」的なありがちな本とは全然違いました。
そこに上野千鶴子さんの視点が入るから、ますます面白いものになるのですね。
この課題図書、どれも優しく書かれているので、日ごろ本を読まない人でも読みやすいです。
参加しなかった方もぜひ読んでみてください。

こんな課題図書で、参加者が意見や感想を言うもんだから、益々思考が深まっておもしろい!という感想も。
今回は課題図書自体がもちろん面白かったんですが、ABDの醍醐味は、課題図書をきっかけに、参加者で意見交換する時間だと思います。
今回も楽しく終わりました。

ファシリテーターのあいばさん、サポートのふせまりさん、どうもありがとうございました。

またぜひやりたいと思います。
やりたい課題図書の推薦、お待ちしています。

◆前回のABDレポートはこちらです