9/9（土）定年女子カフェのレポート
定年女子はみんな、何か得意なことや知見を持っている。
定年女子カフェ奇数月のプチイベント「とくいなタイム」は、定年女子の得意なコトや経験をちょこっと教えてもらう、聞かせてもらう時間です。
今月のテーマは「『自由人』という生き方」
仕事中心の生活なのに、仕事がなくなったらどうなるんだろう？私は何がやりたいの？
定年女子トーク実行委員会にはそんな声がしばしば寄せられます。これまで働き続けてきたからこその定年女子、あるある、かもしれません。
今回のとくいニストは、2019年の第1回定年女子フォーラムに参加したときに、「私、定年退職がとても楽しみなの！」と言っていた戸苅康子さん。定年退職後は、定年女子カフェに参加する常連になり、「定年退職して自由人です。退職直後に金髪にしました」と自己紹介していました。
自由人ってなに？
自由人になるまでにいろいろあったに違いない、どんなこと考えてきたんだろう？
他の参加者から、ときどきそんな声が聞かれるようになったことから、今回聞かせてもらうことにしました。
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■日時：9月9日（土）※リアルのみ開催
1回目 13:30～15:30
2回目 16:30～18:30
■テーマ：『自由人』という生き方
■とくいニスト：戸苅康子さん
新卒で入社した専門商社に定年まで勤務。会社員時代は、営業事務、アシスタント教育、在庫管理をはじめ、企業審査や社内システム立ち上げプロジェクトなどIT関連にも参加。総務・企画・内勤営業系のほぼすべての職務を経験。最後の10年は広報を担当し、広報課長として各部署から経営層の考えを聞き、発信する立場に。
2021年11月の定年退職を機に、『自由人』になる。
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いつものように、参加者全員から簡単な自己紹介をしてからの始まりです。
最初に戸苅さんのいう「自由人とは何か？」について説明がありました。
自由人の自由とは、二つの自由。
一つは、自分の時間を自由に使える自由人、もうひとつは、組織の考えにしばられない自由人、ということだそうです。
戸苅さんは何度も、「私は仕事が好きじゃない」と言いました(笑)。だからこそ、仕事をする上で効率を考えてやってきたのだそうです。なぜなら、「仕事をしている時間も自分の時間である」から。だからずっと仕事を続けたくはないと思っていたようです。
そう言いながらも、会社員時代には社外の講演会やセミナーなどに出席していました。それは今の時代を確認するためのものだったけれど、自身の仕事のやり方に間違いないと確信する機会にもなったそうです。
入社したときに店頭公開企業だった勤務先は、東証2部、東証1部を経てプライムに成長しましたが、ジェンダー意識の低い会社風土だったので意地悪されることもあり、仕事をするときは常に戦闘モード。効率的に戦闘的にやってきたそうです。
定年直前の最後は広報を立ち上げから任され、記者とのやりとりも増えて、仕事がおもしろくなってきたそうですが、定年で「仕事をしない」という選択をしました。
会社では女性初の定年退職者で、退職の日に思ったのは、「仕事人生に悔いなし！」ですって。
戸苅さんから、これまでの人生年表が配られました。
4歳の時に始めたオルガンから始まり、ピアノ、野口五郎ファン、パソコン通信、ゴルフ、英会話、会社のポジション、家族…
「趣味の話を始めたら何時間あっても足りない」と言う戸苅さんは、現役時代から年間100本以上も生の舞台を観る芝居好き。100本だと少ないほうなのだとか（笑）
参加者はその多彩な内容に埋められた年表を前に、きっと自分自身の人生を考えたに違いありません。
今、仕事をしないという選択をするまでには、これまでにいろいろな趣味をやってきたことが影響しています。仕事も精一杯やりつくした感があるので、悔いなしだそうです。お金についても、働かなくてもいいようにどんなふうに考えてきたかという説明がありました。
でもそれ以上に大きかったのは、「一番大事なのは時間だ」と考えたからだそうです。
そして今、戸苅さんは、観劇の合間を縫って、毎日の散歩とジムを日課にし、ピアノを弾くのを楽しみ、海外で観劇を楽しめるように英語を勉強する毎日だそうです。
時にはまちづくりや男女共同参画審議会の傍聴にも行っているのだとか。
やりたいことが多すぎて仕事をする暇なんかないと言います。
それでも、働く女性を応援したいからと、今年の春から定年女子カフェのスタッフの仲間入りをしました。
ひと言で自由人というけれど、そこに至るまでには、そりゃあいろいろある。
だけど、そのなかでいろいろ考えたり情報収集したり、一つ一つの経験が積みあがって今の自由人という生き方を選択した、というのがよくわかるお話でした。
戸苅さんのお話の後は質疑応答とグループでのフリーディスカッション。
参加者からは、
「自分に自信が持てるってすごい。」
「戸苅さんのその明るさ、アグレッシブな感じはどこからくるんだろうと前々から思っていたけど、話を聞いて納得した。」
「友だちでも人生の部分しか聞いたことがないのに、ここまで人の人生を俯瞰して見る機会があったのは新鮮だった。」
「自分の人生をふりかえる機会になりそう。」
「印象に残ったのが、「この10年は、人生の黄金時代にしたい！」と言う言葉、思わずメモしちゃいました。」
などなど、声が上がりました。
ご参加の皆さん、どうもありがとうございました！
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次回の定年女子カフェは10月14日。
テーマを決めてみんなで語り合う「しゃべり会」です。
オンラインだけの特別バージョンです。
皆さんのご参加、お待ちしています！
